47歳、子宮内膜異型増殖症【11】ジエノゲストをやめていなければ

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はじめに

このブログに記録用として記載する内容は、あくまでも私個人の経験です。気がかりなことはかかりつけの病院でご確認ください。参考程度にとどめてください、微力ですみません。

子宮体がんの前がん状態と診断を受けたクリニックで、最初に頭に浮かんだのが、「ジエノゲストをやめていなければ罹患しなかったのではないか?」という疑問でした。そのことについてまとめておきたいと思います。

この記事の内容は…

ジエノゲスト処方にいたるまで

【4】発見と自覚症状の記事の中で、子宮がん検診の結果を記載しましたが、そもそもなぜ、最初のがん検査をするに至ったかから、まとめてみたいと思います。

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生理痛が重く婦人科にかかってはいたものの、年齢もあるのかせいぜい痛み止めのロキソニンを処方される程度だったので、結婚前の話は割愛します。

2013年〜2017年は、不妊治療を行なってて、それはそれは頻繁に婦人科に通っていたので、病気という意味で何かしらの問題は生じていなかったと思います。不妊治療を卒業したことで、ほぼ婦人科に行かなくなりました。

2018・2021年に、左下腹部にちくちくした痛みや、生理が重いなどの症状があったので、何もなければ安心できるからと、婦人科への通院を開始しました。血液検査からがん検査まで一通りの検査を行い、卵巣の腫れはありましたが、経過観察で終了していました。

2022年になって、やたらと頻発する頭痛に悩まされていました。明らかな原因が思いつかずに調べる中で、女性ホルモンに起因する頭痛があることを知ったため、婦人科で相談しようと思いたちました。と同時に、生理周期はあるものの心配になるくらい出血量が少なかったのが気になっていました。

出血が少ないということは、内膜がうまく剥がれていない可能性あり、厚くなりすぎるのはよくないため、薬で生理を起こすことになりました。そこから7ヶ月間、デュファストンを飲むことに。

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よくない…じゃなくてがん化の原因になるってはっきり言ってくれてたら…って今は思うけど…言ってくれてたのかなぁ。

診察でどうですか?と問われれば、そもそも軽度な生理のきた試しはないので、痛いですと毎回訴えます。デュファストンで普通の生理を起こすなら、ロキソニンを一緒に処方してほしいと頼んだ時の険しい表情。毎回訴えるのをさも悩ましげに受け止めた先生が提案したのが、ジエノゲストの処方でした。

クリニックの医師の見解

【9】卵巣を摘出するか、否かでも書いたように、ジエノゲストを使い続けることに恐怖をおぼえた私は、別のクリニックを探すことにしました。

最初からセカンドオピニオン的に話を聞きたいと申し出て受診しました。一通り話を聞き終え、月経困難症に処方されるよくある薬だと説明されました。やめてもいいものですか?と聞くと、いいんじゃないかと。ただやっぱり、出血量が少ないのは気になるので、前回の検査から半年後には一度子宮体がんの検査を受けるように言われました。

そこから、【4】発見と自覚症状へつながっていきますので、詳細はそちらへ譲るとして。

たしか、2度目の検査が終わったタイミングでどうしても気になって聞いてみた…と思います。

内膜が厚くなったからがん化したのか、がん化したから内膜が厚くなっていったのか、つまりジエノゲストをやめたからということはないのか?

答えはNOでした。「それは関係ありません」とはっきり言われました。

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でも、信じられませんでした。

チャットGPTに聞いてみる

探せども探せども、自力では「ジエノゲスト」と「子宮体がん」の関係性を述べている記事を見つけられません。

そこで、チャットGPTに聞いてみることにしました。ネット上にある情報を広く拾い出すにはこれしかないだろうと思いました。「論文ではどう書かれていますか?」と。

関係性を指摘する論文もなくはないけど、証明まではされていないし、子宮内膜症の予防として用いられることはあるけれど、子宮体がんの予防薬としては認められていない、という見解だったと記憶しています。

可能性はあっても証明されていないだけなら…と納得することにしました。

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でも、疑念は消えませんでした。

担当医の見解

本来は手術を受けるかどうかの確認のための外来だったのですが、なんでも聞いていいというので、聞いてみました。ジエノゲストをやめたことは影響ないのか?と。

するとあっさり、「今、なることはなかったでしょう」と関係を認めてくれました。

そう。やっぱり、内膜が厚くなることががん化につながっていて、ジエノゲストを飲んでいる限り内膜は厚くならないので、少なくともこのタイミングで、子宮内膜異型増殖症の診断がつくことはなかったはずでした。

確信が得られたことでやめた自分への後悔を生むことにはなるのですが、疑念が認められたすっきりの方が強かったです。

今あまり大きな後悔につながっていないのは、先生の話の続きにあります。

「今ならなくても、いつまでもジエノゲストを飲み続けるわけではないので、将来的にならないわけではない。」

今でよかったと思えた

【9】卵巣を摘出するか、否かで、年齢をずらした想像もしてみましたが、がん化する前のタイミングで、かつ「今」見つかったことは、前向きな要素なんだと思いました。

ジエノゲストは原則、閉経までの服薬。とすれば、医者による正しい判断でジエノゲストをやめた後に、がん化が生じる可能性は十分あります。何もなく数年後の閉経を迎えたとき、多嚢胞性卵巣症候群という排卵障害があって、未経産婦、肥満気味の、今の生活が続いていると考える方が矛盾がありません。

一番若く体力のある「今」のうちに、自分の生活や健康と向き合う機会が与えられ、それが、がんの手前のタイミングでもたらされました。最悪の事態は避けられたと言えるでしょう。自分の体を顧みずにここまできてしまった分のツケが、子宮卵巣卵管を失うことで回収されると思いたいです。

痛い目を見なければ、大きな意識改革などしないだろう己を振り返れば、考えうる中で一番最良?最善?の…機会だったと言えるのではないでしょうか。

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そういうことにしておきたい。

手術後に待っているだろう更年期症状の文献を読めば読むほど、新たな不安でいっぱいになります。なりますが、知識がある上で迎えるのと、迎えながら学んでいくのとでは、スタートラインが違うように思います。継続できないのが私の短所ですが、三日坊主を続けながらでも、できる限り健康な状態へもっていく努力はしたいと、今ここに、未来の自分へのメッセージを託す思いです。

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頼むぞ、これからの私。

余談:ジエノゲスト処方への戸惑い

ジエノゲストを処方されたことへの戸惑いは、最初からありました。あのとき「なぜ?」って思いながら投薬をスタートしていなければ、また違った今があったのではないかとくすぶる怒りがあります。

同じような経験をする人がいないことを祈りつつ、医師がきちんと伝える配慮をしてくれることを願いつつ、あのとき思っていたことをまとめておきたいと思います。

どういう目的でいつまでこれを続けるのか知りたかった

ジエノゲストが処方される前の、デュファストンの処方からして、「なぜ」が付きまとっていました。

正常な生理が起きていなかったので、最初の診察で一旦生理をおこして内膜をはがしましょう、と診断されたことは理解できました。

疑問は、薬で生理を起こすことをなぜ7ヶ月も続けたのか?という部分でした。

  • 薬で生理を起こすってことをいつまで続けるのか
  • どうなったらこの薬を飲まなくなるのか
  • この薬でどういう状態を目指しているのか
  • まさか閉経を迎えるまで飲み続ける必要があるのか

当たり前だけど、普通に生理がくるので、普通に腹痛があって、頭痛もあって、目的やゴールを説明されなかったことで疑問がつきまといました。

ジエノゲストを処方されることになったとき、それは何か特別な出来事のような印象がありました。先生が勝手に納得し、奥の手のようなニュアンスで、あなたの場合は仕方ないとでもいうかの如く、処方しましょうとのたまう。

別室で薬の説明を受けるように指示され、説明をしてくれた看護師さんは、やたらと不正出血があることと、閉経まで継続しても心配のない薬だと強調しました。

もちろん、女性ホルモンを低量に抑える薬だという話もありましたが、なんでそれが自分に処方されなければならなかったのか、何を目的に処方されたのかが、まったくわかりませんでした。

先生は質問されると不機嫌になるので、薬剤師さんにこれはどういう時にだされる薬なのか?と質問してみたけれど、色んな場合があるのでわかりません、と言われてしまいました。

生理がないことがこんなに楽なのかと思いはしましたが、【9】卵巣を摘出するか、否かでも触れたように、あまりに自分の感情が機能しない感じが怖く、凪の感情を引き換えにして得られる薬の効果が理解できていなかったので、やめたくなりました。

勇気を振り絞って先生に、私はなぜこの薬が処方されているのか?やめ時の閉経はどうやってわかるのか?と聞いてみたけれど、納得の答えは返ってきませんでした。

閉経については血液検査をすればわかると言っていたけれど、ホルモンを薬で低量にしちゃってるのにちゃんと値がでるのか?って疑問が。一旦やめてみたらいいとも言っていたけれど、ではその様子見のタイミングはどうやって?って疑問が。

え?え?え?ってなっていたら、「やめたければやめれば?」と。やめるかどうかを私が決めるんですか?と思わず返しました。だって、それを診断するのが医者の仕事ではないのでしょうか…。

どうやって私が決めればいいのか…黙り込んでいたら、「先生」としての見解を述べてくれて、このときは続けることを承諾しました。今思い返してみると、子宮内膜症などの予防にもなるから…という話があったような記憶がうっすらあります。

結局これ以外にも、不信感がつのる出来事が重なったため、不信感の高まりと同時に、薬への嫌悪感も増していきました。

これくらいの説明をしてくれていたなら…

内膜が厚くなると内膜ががん化して子宮体がんになる確率が高まるので、自力で生理が起きない状態を放置はできない。そのためデュファストンを処方してきたけれど、生理痛が重いという。でも年齢的にピルは勧められない。

月経困難症の治療薬として、女性ホルモンを低量に抑えて生理をおこさせない薬がある。生理が起きないのでそれにまつわる不快な症状はでないはず。生理による子宮や卵巣への負担を減らすメリットもある。ホルモンをゼロにするわけではないから更年期症状はでないし、閉経まで飲んでも問題はない。

不正出血が起こりやすくなる難点はあるけれど、内膜が厚くなるのも防げる。今後妊娠を望まないのであれば、使ってみてもいいと思うけどどうですか?

これは今の私が、色んなことで得た知識も含めて、フィクションで書いていますが、当時ここまでのことがわかっていたら…それでもやっぱり、凪の感情が怖くて、やめていたかな。わからん。

医者とて、意地悪がしたいわけでもなく、患者の苦しみを取り除きたいことに変わりはないわけで。説明が少ないとか、言葉が足らないとか、そういう個人の特性みたいなものは受け入れざるをえないでしょう。誰にだって得意不得意はあるのだし。

今回のことで、今後もし何かあったときには、その治療の目的と、どういう風に様子見をしていくのかは、最初のタイミングでしっかり確認しようと学びました。

47歳、子宮内膜異型増殖症の記事

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