このブログに記録用として記載する内容は、あくまでも私個人の経験です。気がかりなことはかかりつけの病院でご確認ください。参考程度にとどめてください、微力ですみません。
【9】の記事を書いているうちに、思わぬ本音?がでてきちゃったので別記事にすることにしました。今回は私的で不謹慎な気持ちばかりなので、参考になるようなことはありません、あしからず。
認めたくない本心を認めます
卵巣摘出側へ天秤が傾く唯一のことは、これから先もあの診察台にのり続けるかどうか。あれに乗らずに済むのなら…。
子宮摘出の話を初めて聞いた時はもちろんショックでしたが、瞬時に、もう婦人科診察のすべてから解放されるんだと喜びました。

喜ぶっていうより、歓喜した!っていうレベルでした。
わずかに残る妊娠の可能性にいまだ一喜一憂してしまうことからも、心をずたぼろに傷つけられるかのようながん検診からも、大股を開きながら局部を医者に見られることからも、これは不正出血なのか月経なのかと悩むことからも、閉経はいつなのかと悩むことからも、とにかく婦人科に関わるすべてから解放されるんだって思いました。



更年期症状と向き合うことは頭から抜けていました。
罰を受け続けるようなものだったがん検査
そもそも内診自体、苦痛以外のなにものでもありません。子宮がんの検査を受けたことがある人なら理解してくれると思いますが、がん検査に至っては、頸がんだろうが、体がんだろうが、罰を受けているかのような気がしていました。
なぜこんなにも体を傷つけるような検査が推奨されるのか。気持ち悪くなって吐き気がするとか、貧血を起こしてしまうとか、そういう反応も当然。体の痛みよりも、精神がえぐらるようで、しばらく心を閉ざして痛みに耐えないと、文字通り動き出せないほどのダメージです。



実際に近くのカフェとかでうずくまって休んでから帰っていました。
あまりにも痛いので、当時かかっていたクリニックで、いつまでこのがん検査を受けなければいけないんですか?と聞いたことがあります。否定されたと腹をたてたような表情を見せた先生は「90歳でもがんになりますよ」とだけ返してきました。90歳…その時の絶望は今も残っています。 もちろん、所詮は努力義務みたいなものなので、やめ時は自分次第です。



「痛いですからね、お気持ちはわかります。でも医師である立場からしたら、90歳でもがんになる方はいますし、できる限り長く、定期的にうけてくれたらいいと思っています。」くらい寄り添えなかったんですかね、同じ女性なのに。
この罰を受けるような行為から解放されることが、何かいけないことのように感じました。子宮がなくなることで、この苦痛からは解放されます。でも卵巣を残せば、肉体的な痛みは伴わないにせよ、内診は続きます。女性であるというだけで、罰を受け続けることが義務のような気がしたんです。なぜなんでしょう。
「女性」であること
女性という性別を楽しんできた一方、同じくらい自分の中の女性性をぞんざいに扱ってもきました。ぞんざいに扱う?……少なくとも尊重するとか大事にするとかはしてきませんでした。
例えば、お化粧をすることとか、ふわふわな服を着るとか、レースの美しい下着を身につけるとか、ヒールの似合う服装を選ぶとか、そういうことを拒絶してきました。



色んな意味で、目をつけられないようにという、防犯の意味が強くありました。
年齢を重ねたこともあって見た目で女性特有の危険にあうことは少なくなっているでしょう。加えて、婦人科からの解放が、苦行からの解放に思えました。子宮や卵巣があろうとなかろうと、女性である私のなにものも揺るがないけれど、あの診察台にのらずに済むことが、「女性」という重荷を下ろせることのように思いました。



子どもを生んで母になりたかったのは、自分に「女性」というレッテルを貼りたかったのもあったかもしれません。
もう、解放されてもいいかな
どこかの記事で少しだけ書きましたが、私は元々、卵巣が大きくなりやすく、ちくちく痛みます。排卵する力が弱いんですかね。多嚢胞性卵巣症候群の症状なのか、知りませんが。
今回かかっている病院の先生方いわく、(がんとは関係なく)普通の症状ですってことではありましたが、ちくちくする痛みが不快なことにかわりはありません。卵巣を残せば女性ホルモンは体内にあるので、こういった卵巣の症状はこれからも続くそうです。



卵巣の症状は、閉経するまでということだと思います。
現状の私は幸い、前がん状態であって、(正式な診断は手術後ですが)がんではありません。なので、子宮卵巣を摘出してしまえば、ほぼ完治と同じことになると言われています。術後の経過観察とか、ホルモン補充療法などの用途以外では、婦人科を利用する必要がなくなり、内診から解放されます。
もう、いいか、解放されても。
女性特有の苦しみから「解放」されるために、子宮や卵巣を手放す手段を自分で選ぶことが許されないように感じていたのは、ここに書いてきた深層心理が影響したこともあったのでしょう。
【9】の卵巣摘出の記事は、書いては直し、付け足し、読み込み、入れ替え…10日間くらい書き続けていました。書いても書いても終わりがないような感じです。書きまくってようやく向き合えたんでしょう。こちらの記事も含め、考えたことは全方向で、出し尽くせたと思います。
奪われたくないっていう意地は、ここに置いていきます。



更年期症状について、勉強しよう。



更年期症状についての本『女の一生は女性ホルモンに支配されている! プレ更年期から高齢期まで』を読んだら、気にするところが多すぎてえらい怖くなってしまった…