私はプロフィールに記載の通り、妊活をしましたが授からなかった人生を歩んでいる、1977年生まれ(47歳)です。
2024年4月上旬、「子宮内膜異型増殖症」「前がん」「ステージ0」の診断を受けました。
これを書いている今は、来週に掻爬手術を控えています。
これからどういう経験が待ち受けているのかわかりませんが、同じ経験をした人を自分が求めたことと、そういう思いで多くの方が記録を残してくださっているのをみたので、私も同じように、誰かの励ましになれればと、今までとこれからの記録を残してみようと思います。
極力細かく書こうと思います。読みたい情報だけを拾い読みしてください。
このブログに記録用として記載する内容は、あくまでも私個人の経験です。参考になる部分もいくつかはあるかもしれませんが、気がかりなことはかかりつけの病院でご確認ください。あなたと私は違います。
初診受付
通っていた地元のクリニックで紹介状を受けとったその日のうちに、紹介先の大学病院へ外来予約を行いました。日程の調整が行われて9:30の予約時間だけど、新規の手続きもあって30分前には受付へ。検体の入った紹介状の封筒、診療申込書(事前にダウンロードして記載しました)、マイナンバーカードで手続き。
産婦人科の受付で、3枚にわたる問診票を渡され、血圧と体重の測定を自分で行います。記載が終わると診察室前で待機。予約制だからか、限られた診療科だからか、人は少なかったです。
1時間後くらいでしょうか、呼ばれて診察室へ入りました。
診察スタート
問診票や紹介状を見ながら、先生がひたすらカルテに打ち込んでいく。時々確認で質問されますが、ひとしきり終わるまで待ちました。

パソコンへの入力って医師の能力とは関係ないはずなのに、否応なくある程度ちゃんとできないといけないってことが本業に集中できない感じがして、なんか大変だなぁって思っていました。入力している文章も手元も全部私から見えているので。でもそうやって入力することで、漏れがないかを同時に確認できているのかもしれません。
いざ始まった先生の話は私の想像の数歩先を進んでいて、手術前提。あれ?と思って思わず「子宮摘出は確定なんですか?」と聞いてしまいました。何言ってんだ?感を前面にした先生が、「そうです、紹介状の診断内容もそうなっています、前がん状態で、いわゆる体がんのステージ0です」と。
そもそも私は、なぜ「大学病院」へ回されたのかを理解していませんでした。地元クリニックで「内膜増殖症」だとは言われていましたが、それが悪性なのか良性なのかの判断なのかな、くらいに考えていたんです。「CLASS IIIa 偽陽性」がすでに異型(悪性?)のことを指すとは知りませんでした。



この辺りはまた別に記事に起こします。
内診
超音波検査くらいは当然やるにしても、持参した検体もあったので、がん検査まではやらないだろうと思っていたのですが…検体をじーっと観察した先生の判断は、まさかのフルコース…。内膜の採取にいたっては3箇所くらい取ったのではなかろうか?
看護師さんがしきりに「これ痛いですよね、大変ですよね」と声はかけてくれるけど慰めにはほど遠く、唸りまくり、「まだ?まだ?」と思わず声に出してしまいました。もう本当にこの検査どうにかしてほしい…。
取り出した細胞を見ながら、数箇所の採取を判断したのでしょう。がん化までは病理検査しないとわからないにせよ、前がん状態の所見は見受けられたようでした。
体がん検査の後、気づかって動かさないでいてくれたりするけど、私個人は、さっさと足を閉じさせてくれっていつも思います…。もう本当に痛いので、すごいノロノロと動いて身支度を整えました。
少し休んでからでもいいと言われましたが、寝込むほどの貧血とか冷や汗はないので、そのまま診察室へ戻りました。
内診後、すぐ診察室へ
ここからの流れは早かった…。もう全部がパーっと決まっていきました。
まず「悪性枠」という緊急性の高さでMRIを最短で予約し、その場で、10日後の掻爬手術の日程が決まりました。



内膜増殖症の治療で掻爬手術をするのはネットの情報でも見かけていました。
内膜ががん化するのなら、今ある内膜を取ればいいってことはないのか…と質問してみましたが、処置の意味合いもなくはないけどあくまで状態を検査するための手術だと説明されました。



前がん状態でも子宮は摘出しかない…というのが理解しようとしても、納得は難しく…。女性を救う研究がもっともっともっと進んでくれることを願ってやみません。
以前の不妊治療中の化学流産で掻爬手術をしたときは日帰りでしたが、今回は前日:入院→翌日:手術→翌々日:退院(2泊3日)とのこと。



高校生の時にした1泊の検査入院以来なので、ほとんど初めての経験です。ちゃんとやれるか緊張します…
手術が決まったので、手術前検診をこの日のうちに行うことになりました。
血液検査が含まれるのですが、そこにはHIV検査もあり、希望の有無を確認する同意書にサインをしました。
手術前検診
まずは、採血と採尿。
採尿も?!
内診室の前に「お手洗いを事前に済ませてください」とあったので、ほんの20分くらい前にトイレに行ってしまって、時間かかるかもしれない旨を伝えました。
採血は5本。5本?!採血専門部屋みたいなとことで一斉に行われていて。大学病院のような総合病院はこんなにも分業制なのか…と思ってしまいました。



後から出てくる総合サポートなどはもう分業制の最たるところだと感じました。
水分を補給しつつ、採血で呼ばれるまでに少し時間がかかったのと、下腹部の違和感のせいもあって後回しにしなくても必要量とれて一安心。
放射線科で、腹部周りを2枚撮影。金属製のものはすべて脱ぐ。あると思っていなかったのでブラトップも外すことに。
心電図。毎年の特定健診で慣れていたので緊張も弱めでした。ベッドの横幅が広くて手を起きやすかったのが地味にありがたかったです。
終わったらまた産婦人科の受付へ戻って声をかけ、診察室前で待ちます。もう検査ないかなと思って、体がん検査の痛み対策に、こっそり市販のロキソニンをこのタイミングで飲みました。
診察室へふたたび
まず、日程の確定したMRIと、手術の説明を聞く「オペ外来」の予約日の話がありました。
それと、入院の前日のコロナ検査をするという話。
直接の指導はありませんでしたが、手術前2週間は、同居人を含めとにかく外出を控え、人との接触を避け、必要なときはマスクをして、感染症対策を徹底するようにと、説明書にありました。こういう呼びかけや検査がなくならない限り、終わったなんて口にしてはいけないなと思いました。
これで終わりと思いきや、総合サポートで「入院受付」とMRIの「検査説明」を受けるように言われました。
総合サポートで説明を聞く
MRI検査の説明
MRIの検査説明は、看護師さんから。造影剤を使用することや、検査前の食事などの説明を受けました。
予約時間の4時間前から食べるの禁止になります。私は11時と言われたので、朝7時以降は食べられません。11時といっても、ねじ込まれた予約のため、かなり待ちますと先生に事前に言われました。



悪性枠という扱いが重たいです…
水やお茶ならいくら取っても大丈夫だそうです。
書類は診察室で医師から…いや、産婦人科受付で看護師さんからだったか、とにかく先に(総合サポートではなく)渡されました。
造影剤の使用には、また同意書が必要でした。こちらは検査当日に持参します。
入院の申し込み
入院申し込みのカウンターでは、申し込みの事務手続きの説明と、薬剤師さんによる術前のチェックがありました。
用意する荷物、入院の時間、レンタル品の紹介など。入院申し込み書などの書類は、入院当日に持参だそうです。入院誓約書と転院などの同意書には、保証人の自署が必要でした。
前日のコロナ検査が終わったあと、看護師さんとのミーティングがあるとのこと。そのための問診票も受け取ります。入院時にどこまでケアが必要なのかの確認がメインのようでした。
薬剤師さんからは、服用中の薬のほか、サプリやアレルギーの確認がありました。私は偏頭痛対策でEPAとルテインを飲んでいたのですが、EPAは特に血をさらさらにする系なので、サプリは全面的に飲まないように指導されました。
20年くらい前、バファリンを飲むとなんとなく胸が苦しい感じが続いたので、それ以降、飲むのをやめていました。バファリンといえば通じるかなくらいに思っていたのですが、種類によって成分が違うらしく、痛み止めの類は手術後の処置と関わるので、結構細かく確認されました。
「熱を下げるにはロキソニンよりアセトアミノフェン」というニュースを聞いてなんとなく買ってあったのを、発熱の時に飲んだことがあって、症状は出なかった話をしました。ただ、確実にアセトアミノフェンかどうか自信がなかったので、それは入院の時に持参することになりました。



頭痛や生理痛の痛み止めはいつもロキソニンを選んでいます
普段よく飲む薬の成分などは、きちんと把握しておくほうがいいとアドバイスされました。突発的な出来度とだったとはいえ、何を飲んでいるかはっきりと話せないのはよくないなと反省しました。どこかにメモっておいてもいいかもしれません。
お会計
初診なので、自動精算はつかえず、有人の受付へ。
おおよそ、13,000円。カードが使えたので、そちらで支払いました。ありがたい。
これで、終了です。
病院を出て、近くでランチに入ったときは、だいたい14時前くらい。もりもり食べて帰宅しました。
この日の雑感
これを書いている今日、診断を受けた日からちょうど1週間が経ちましたが、正直なところ、まだフワフワしています。体に痛みも異常もないので、実感がないのもあります。
診断を受けたこの日は、とにかくたくさん浴びまくった検査や話を消化しなくては、という思いの方が強かったように思います。他にやることがなかったわけじゃないけど、預かった書類や入院の冊子を一から読んで、必要な書き込みを行いました。
聞き逃していたのか確かめるべく、「異型」の痕跡を探して、地元クリニックで受け取った病理検査の結果(細胞診後の精密検査)を引っ張り出しました。
「〜異型の評価が難しい部分も多いですが、〜」ひっそり書かれていました。これじゃ、わかんないよなぁ…。