万年筆

念願のプロシオンを手放したお話

店頭で手に取るたび、そのフォルムの魅惑とは裏腹に、私の手に馴染まないので購入を差し控えていたのですが、買ってもいいかなって思う理由ができました。が…というお話です。

購入してもいいかもって思った理由

文通村で、万年筆好きの文友さんからくるお手紙の文字をあれこれ拝見させていただく中で、今までまったく興味のなかった太字に目移りしました。想像していたよりも、小さい文字が書けそうに見えたのです。

そこで、慎重な私はひとまず、プレピー05を購入し、付属のブルーブラックカートリッジを取り付けました。

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万年筆初期の頃すでに試していたんですが、あの頃はいかんせん、極細にしか興味がなかったもので、全部手放していました…。

たぶん個体差で、ちょっとだけ滑りが悪いというか、ペンポイント(ペン先)が合わないというか…。私の持ち方のクセとズレていて、滑らかに書くには苦戦を強いられます。

いるのですが、こんなに変わるのか!と驚愕するほど、インクが淡くなる。EFに入れたブルーブラックと同じとはとても思えない。EFではほとんど感じない濃淡がはっきりと見えました。感激!

初めて万年筆を持った高校生のころから考えたら、30年越しにようやく、なぜ万年筆好きな人が太字を好むのかを理解したのでした。他のペンでは味わえない万年筆で書く醍醐味のひとつが、このインクの濃淡ですよね。濃淡がでることで、「フラッシュ」とかも味わえますものね。

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これも文通村に入会していなかったら知らずに過ごしていました。

そしてそして、ペン先が太いので、紙に当てたペン先の刺激が柔らかい。書いていて疲れないってこういうことかもって、これまた感激しました。

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疲れないって言われてる本来のポイントは、持つ手に力がなくても、万年筆の自重だけで文字が書けるからです。

手帳用としてのプレピー05はやっぱり太すぎますが、文通村のお手紙用としては申し分ない!と思った私は、かねてから気になっていた、プロシオンを購入してみることにしました。

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だって、すっごく評価が高いんだもの!使ってみたくなるじゃない!

案の定…重たかった…

書き味自体は、プレピー05よりも格段によくて、評価が高いのも理解ができました。くるくる回して閉めるキャップの作りも、自重で書けそうな重さも、「万年筆を味わう最初の一本」として、お勧めしたくなる作りでした。万年筆とは?を体験するには、申し分ない。

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最初の1本として、ラミーサファリもいいよってよく聞きます。ラミーは軽いので、「ラフに体験する」って意味ではいいけど、「味わう」には不十分だなって今は思います。

それでも、いかんせん、重すぎるのです…。

高級万年筆が自分にあわなくて、プレピー最高!って思っているのは、その重さにあったようでした。プレピーと比べてしまえばキュリダスだってもちろん重いですが、プロシオンよりは全然軽いです。

散々迷ったけど、手放すことにしました。

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早く売れないかな…。需要がないんだなぁ。派手目の色だから?M字だから?

そして、ずーっとずーっとずーっとほしかった、キュリダスのレッドのM字をお迎えしたのでした。

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ずいぶん高い授業料を払ってしまった…。最初っからそうしてたら、2本買えたようなもんだぜ…。

万年筆は書くためのツールで、読ませるためのものではない

便箋の線幅は、ノートよりもかなり太いものが多く、EFで小さい文字を書く私にはとても扱いにくいのですが、小さい文字を書きにくいMは、思っていたよりも活躍の場がありました。

こうして、縁あってM字万年筆を手に取ることになった私ですが、実際にお手紙を書いていてすごく思うことがありました。

それは、書いた文字が読みにくいってこと。

極細のEFに比べて、中字のMはインクの濃淡がしっかり出ます。書いているときは面白いですが、書き終わった手紙を読み返していると、文字の色がふらふらしていて読みにくい。相手に謝っちゃったくらい読みにくい。

文章って、なんのために書くの?自分を含めた誰かが読むためじゃないの?私は不思議でなりません…が、いいのか。書道みたいなもだとしたら、書くのが目的なら、ありですね。

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淡めのインクがすごく流行っているけれど、太い字幅で文字を書いて…読みにくくない?ってどうしても思ってしまいます。

私の万年筆好き、は紛れもない事実だけど、ポイントがズレているんだなぁって思った出来事でした。

後日談

太字体験の役目を終えたプレピー05。

そうだ、ラメインクいれちゃおうってことで、入れてみました。もともと相性の悪い個体だったのもあって、ラメが入っていようといまいと、ちょっと滑っちゃう感じで書きにくくはあるのですが…わりとエグいくらいにラメはでるのですが、読みにくい…。楽しいですけど…読みにくい…。謝りながら文通村のお手紙を書いています。

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