書評

『大人になっても思春期な女子たち』を読んでみた

本日記録するの本は、大美賀直子さんの 大人になっても思春期な女子たち です。

ざっくり内容のご紹介

この本は、知識系6:エンタメ系4 の内容です。
おすすめ指標は[☆☆☆:マッチする人におすすめ]でした。

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国家資格をもつ、心理カウンセラーの方が書いた書籍という意味では、専門性は高いのですが、自分事ととらえて読めるように、小説仕立てになっているので、エンタメ要素を高めにしました。

大雨で身動きのとれない3人のアラサー独身女子が、たまたま入った雑貨店で出会い、店主と話をしながら一夜を過ごす、お話です。そこで話される内容を、読者も追体験しながら、一緒にカウンセリングを受けていくようなストーリーになっています。

3人の抱える背景に、少しでも重なる部分があれば、読み進めるのはそう、難しくないと思いました。

勉強になったこと

モヤモヤを抱えた独身アラサー女子たちに、手を差し伸べたい、という作者 大美賀直子さんの優しさに溢れていました。この本を読んで救われる人も、きっといると思います。

3つのプレイスの話は、耳に痛かったです。私の場合、ファーストプレイスを整えるのは可及的速やかにやるべき事柄でした。

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ただ…セカンドとサードは、そもそもないんだよなぁ…。

これからの私にとくに活かせると思ったのが、パートナーシップについてのくだりです。

「異なる部分が多いからこそ一緒にいる」「愛し合っていても、満たされないことがある」ことを受け入れること。

改めて、肝に銘じておかなくては…と考えさせられました。

男性に言及するくだりがありますが、私はその男性に対してものすごく抵抗を感じました。つまりは投影してる!ってことでしょう。抵抗を感じたということが、私自身やっぱり「大人思春期」真っ只中ってことなんだろうと思うのです。結婚してても、関係ないのかもしれません。

残念だったこと

やはり、「独身女性」という読者を選ぶ内容になっていることです。私自身は既婚40代なので、もやもやを抱えた女性、という意味でのマッチはしますが、登場人物らと、ぴたっとはハマらないのが惜しいところでした。

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一応、残念の中に含んで書いていますが、そもそも全面にそう謳っているのをわかって読んでいるわけで、お門違いな感想ではあるんです。ごめんなさい。

さらに、いくら小説形式をとっていても、広く多くの人に届いてほしい分、抽象度が高くて、自分事としてとらえるには、内容が浅いというか。あとがきでご本人も触れているけれど、ふわーっと、さーっと過ぎてしまって、深く入ってこないのが気になりました。

これは完全に個人的嗜好ですが、ミラクルさんの言葉遣いにリアリティがないのが地味に難点でした(他の人物たちにもときどき出てくるけど)。こんな話し方する人、いないでしょう?という違和感です。現代小説なので、当然口語体の雰囲気なのに、語尾が文語体で滑りがわるく、口触りがどうもすっきりしません。

内容とは関係ないのですが…この本、読みにくかったです。デザイン的に。各章が、講座・小説・カウンセリングの3部構成になっているのですが、その区別がわかりにくい。小説とカウンセリングの部分は書き方を分けなくてもとか、小説部分を漫画にしてしまうとか、パーツごとに書体を使い分けるとか。何かもうひと工夫ほしかったです。

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作者の情熱が、めっちゃ詰まった書籍だけに、こういう技術や見た目で損するのは、本当にもったいないです。

まとめ

評価 :3/5。

おすすめ指標: マッチする人にはおすすめ

先ほども書きましたが、読者を選ぶので、該当する人には救いになると思います。既婚四十代の私でも、勉強になる部分はあったので、広く考えて、「どこか満たされない人」にはおすすめ、としておきます。

自分で、自分から、変わっていかなければモヤモヤは晴れない、ということは、理解できると思います。